2012年1月13日金曜日

東電だけでどれだけ被曝労働者を出す積りか?

東電だけでどれだけ被曝労働者を出す積りか?
   


 今回の福島第一原発事故では、現場の作業員の数が非常に不足しています。
福島第二原発の作業員と柏崎刈羽原発の作業員を全て福島第一に動員したところで人員が足りる筈もありません。自転車操業的に全国から作業員をかき集めている状況です。半ば騙し同然で、福島第一原発の事故現場に連れられて行か
れた作業員も沢山います。
 

そして、マスコミなどのインタビューを受けたりして作業現場の事を口外しない事、後から病気になっても損害賠償は請求しない・・・などの一筆を書かされて作業に入っています。事故の一応の収束がつくまでのこれからの何十年もの間、被曝しながら労働する作業員の数は慢性的、絶対的に不足するでしょう。
 

それだけでも非常に深刻な問題であるのに、さらに東電が柏崎刈羽原発で被曝労働者になる作業員を確保するなんて事は許されざる暴挙です。
 
実際にこれだけの大きな「人災」を起こしてしまったのです。さらにこれまでの数々の事故隠蔽の実績、被曝労働や労働者不足の深刻さを考慮すれば、東電は、原発を稼動させる権限など全くない筈です。東電は不用な柏崎刈谷原発を安全に運転する対策などをこれからする余裕などある筈が御座いません。柏崎刈羽原発は直ちに止めて、福島第一原発の廃炉を安全に推し進める方に全力を尽くすべきです。
 

柏崎刈羽は、即時停止して廃炉が当然ですが、どんなに遅くとも、2012年の春に稼働している2つの原子炉が、両方定期点検に入った時点で、二度と再稼動させてはなりません。東電は今回、償い切れ無い事故を起こしてしまったのですから、何も言う資格はない筈です。
 
「次」は無い東電には原発を再稼動させる権限は絶対にないのです。国民もこの事を声を大にして訴え続けるべきです。
 

今まで電力会社のリーダー的存在であった東電が、率先して原発を撤廃して、それに習って他の電力会社も定期点検に入った原子炉から順次廃炉を決めて全炉廃炉にする・・・それが、今回の原発事故を起こした電力会社の最低限の義務でしょう。(勿論その前に停止せずに原発が大事故を起こしたら、東電の役員も経済産業省の役人も全員切腹ものでしょう。)
 

柏崎刈羽原発の定期検査―再稼働は、被曝労働者を激増させる。全炉廃炉にすべき。

東電は当然、率先して全炉廃炉にすべきです。東電にはそれ以外の選択肢を挙げる権利は無い筈です。



 稼働40年の原子炉を廃炉にするという。もともとは30年と言っていなかったか。
 
原子炉の工学的な寿命として圧力容器が脆くなる現象がある。鋼鉄は温度がある温度より低くなると脆くなる(脆性遷移温度と呼ばれている)。昔、船舶が冬の海で簡単にこわれて沈没した事例がたくさんある。それで研究が進んだ。
 
原発のボイラーである圧力容器も例外では無く、温度が低いほど脆く壊れやすくなる。作った当初は脆性遷移温度は氷点下なのだが、運転しているとだんだん高くなってくる。
 原子炉にはこの変化を知るために試験片が入れられていて定期的に取り出して脆性遷移温度も調べられているが、玄海一号などは摂氏98度となっている。
こうなると非常事に液体の水を入れると、脆性破壊を起こしそうである。
 そのような危険な原発をまだ動かそうとしているのが現在の原発業界であり、正気を疑う。即刻停止がふさわしい。政府は運転延長を「例外」とするようだが、圧力容器用の試験片1つとっても初期の予定を超えると試験片も足りなくなるので試験片の再利用などという
無茶な話も出てくる。そのような精神で原発事故など防げるはずもない。
 

最低限、初期予定よりは短期に廃止でなければ話にならないのだ。



元 作業員 さんの 証言
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65705048.html

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